シドニー大学滞在記 (準備編)
10月後半から2月までシドニー大学に滞在することになりました. 色々あったのでブログにまとめておこうと思いました.今回は準備編です.
シドニー大学留学決定 (2024/10-2025/3)
指導教員の先生から打診をいただいて,ASPIRE-MWIの一環として,PIの一人である,Tongliang Liu先生のグループに滞在することが決まりました. Liu先生は,ラベルノイズ下での分類問題をはじめとした弱教師学習の研究を幅広くされていて,当時ちょうどラベルノイズ x RLHFの研究をしていたので,シナジーを感じて,また留学行きたいと言いつつ腰が重かったので,これを機会にと留学を決めました. 3月には,Liu先生の日本訪問に合わせてお会いして,具体的な留学の期間や準備のスケジュールを決めました. オーストラリアに行くなら夏がおすすめということだったので,10/20-2/1の約3ヶ月を留学期間としました. 決まった直後はウキウキで,「今年は一年中夏だから長袖いらない」と妻にイキッたりしていました (26歳).
ビザ取得 (2025/4-2025/9)
結論,私のギリギリ癖のせいで地獄を見ます. 研究目的での訪問のため,学生ビザではなく,Temporary Activity Visa (Subclass 408 (Research)) を取得する必要がありました.
Invitation Letter
ビザの申請には,受入大学(今回はシドニー大学)からのInvitation Letterが必要でその関連手続きが4月から始まりました. この頃,国際会議の締切が近かったのでその締め切り後の6月から準備することにして,Liu先生の了承を得ました. Liu先生から,「ビザは大体1ヶ月くらいで取れるので,7-8月に申請したらいいと思う」とお会いした際に伺っていました. 私は大馬鹿者なので,それを真に受けてしまいました (イディオット).
6月からInvitation Letterを取得するための手続きをしました.諸々ゴタゴタがあって,結局Invitation Letterを受け取るのが7月になりました. ここから具体的にビザ申請の手続きを調べ始めました(遅い). そして,オーストラリア政府公式websiteで,私が取得しようとしている408(Research)の推定期間を調べると…
なんと5ヶ月!!!!
絶望しました.今すぐ申請しても渡航が12月になる!?!? どういうことだああ!?!? Redditやエージェントのサイトも漁りましたが,半年以上かかると書いているものもあって, 4月の時点で,ビザの手続きについてもっと詳しく調べておけばよかったと後悔しました (年によっては,公式の推定期間が数週間と書いてあるものもあったので,結構変動するっぽいです). 留学が決まった時点で,「今年は一年中夏だから長袖いらない」と妻にイキッていたことを思い出して総毛立ちました. いろんなLLMに,「7月にオーストラリアの408 visaを申請して,10月20日までにビザが降りる可能性はある?」と聞いては「残念ながら…」から始まる,リンク付きの返答をもらって萎えていました. アイムファッキンイディオット.
ビザ申請手続き
大学の方とLiu先生に,事情を説明して滞在が伸びるかもしれないと連絡して,とりあえずビザの申請手続きに移りました. 一刻も早くビザを申請しなければならないということで,大学から勧められたビザ申請エージェント(現地の弁護士)を利用しました(10万円程度). ちなみにエージェントを決めるのにも1週間くらい時間がかかりました.私は大学から勧められた現地のエージェントに片っ端から連絡して,一番返信が早かった方に決めました.対応が迅速でとても親切な方でした.
今回のビザ申請では以下の書類を用意しました.
- Invitation letter: 僕がノロノロしていたやつ
- 留学計画書: シドニー大学の方でテンプレートを用意してくれていた
- 資金証明書類: 東大にお願いして,英語でevidence for fundingを出してもらいました.自分で行く場合は,銀行の残高証明書(英語)が必要みたいです.三井住友銀行の場合,2週間くらいかかるので,やはり前もって前もって.
- マイナンバーカード,運転免許証の英語翻訳: オーストラリアのビザ申請では,国外にいる場合,第三者が翻訳したことを証明する翻訳証明書付きの翻訳文書を出す必要があります.そうしたサービスを提供している会社は結構あります.私は翻訳のサムライを利用しました(対応が迅速でよかったです).一通1万円程度です.!?!?!?!
- 保険加入証明: オーストラリアでは,多くのビザで8501条件(適切な保険はいっとけよ条件)が課されているので(対象ビザ一覧),事前に保険に入っている必要があります.複数の会社がOverseas Visitor Health Cover (OVHC)という外国からの滞在者向けの医療保険を提供しているので,加入する必要があります.自分は月1万円のBupaのessential lite planに加入しました.加入の際は,その保険が8501条件を満たしていることを確認する必要があります. 学生ビザの場合,Overseas Student Health Cover (OSHC)というもっと安い保険があるので,そちらを加入したほうがいいです.
- CV
- 在学証明書
いろいろ調べながら書類を準備してビザの申請ができたのが,8/8になりました.その時点での平均手続き期間変わらず5ヶ月,最悪の場合は1年という感じでした. この頃には「長袖がいるかもしれない」と妻にこぼし始めていました.
そんな折の9/25日(国際会議の締切日でした)にエージェントからメールがありました「Visa approved!!」. オーマイゴッド.ゴッドシーズワットアイドゥー. やっぱり長袖がいらなくなったと,心から嬉しかったです.
渡航準備
渡航前にビザが降りたとはいえ,渡航まで1ヶ月を切っています. 大急ぎで渡航準備をする必要があります.
滞在先探し
最も重要なのは3ヶ月の滞在先探しです. 12月になると思っていたので,またしてもここから探し始めます(イディオット). ワーホリの方の体験記や,知人の情報等を総合して重要と思われるポイントを記します.
- 渡航後は1-2週間借りのホテル/Airbnbに滞在して内見
家探しは,後述しますがFlatmate, Facebook Marketplace, Gumtree(オーストラリアの電話番号ないとsign upできない)を使って探すのが常道なのですが,いずれにしても詐欺が多く,必ず内見をしてから決めるのが重要のようです. よくあるのは,存在しない家の写真をのせて,渡航前に不安を煽ってbond(敷金的なやつ)を払わせるというケースのようです. 今回の私のケースのように,オンラインで内見させてもらえる場合もあるので,渡航前にどうしても決めたいという場合はオンライン内見もアリかもしれないです. 自分は大学から徒歩30分くらいのAirbnbを10日間予約しました.
- プラットフォームについて
代表的なものは
- Flatmate: シェアハウス専門の賃貸検索サイト 1week - long-termまで幅広い期間で探せる.私はこれを使った.
- Facebook Marketplace:
Sydney Accommodationとかで検索すると,部屋を貸したい人が部屋の情報を載せていたりする.ワーホリの人のブログを見ると使っている人多いが,検索性がイマイチだったのでやめておいた. - Gumtree: ジモティーの強い版みたいな感じだと思う.現地の電話番号がないとサインアップできない.これも使っている人が多かったので,これも使ってもよかったかもしれない.
- Realestate: オーストラリアの不動産サイト,short-time leaseもあると書いているが,基本は6ヶ月以上の長期滞在者向けっぽい.
上述のように私はFlatmateで探しました. 選択肢も豊富にあってオーナーに簡単にメッセージを送れるのでよかったです. オーナーの一人がオンライン内見を申し出てくれて,大学からも近く,内装も掲載されているものと相違なくて安心しました. 慎重を期して渡航後も内見したかったのですが,人気のようで,すぐ決めろと言われたので渡航前に決めました (詐欺かどうか怖かったので,オーナーの方にビデオ通話をお願いすると応じてくれて,質問にも丁寧に答えてくださったので,流石にこれで詐欺はないかということで契約しました).
シドニーやメルボルンのような大都市において賃貸は売り手市場のようで,内見も1 vs 1ではなく,1 vs manyで,オーナーさんがその中から適格者を選ぶという感じみたいです.
まとめ
紆余曲折を経て,予定通りにシドニーに渡航できました. 充実した研究生活を過ごしたいです. ギリギリ癖はもういい加減治そうと思いました.
ちなみに,10月後半はオーストラリアは春の終わりという感じで,朝晩は冷えるので長袖が必要です.
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